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躍動感とコーラスが復活!「Star Wars: The Last Jedi」soundtrackレビュー&解説

「フォースの覚醒」(以下:EP7)の続編である「スター・ウォーズ エピソード8: 最後のジェダイ」(以下:EP8)が遂に公開されました。今作はファンの間でも賛否両論となっている作品であり、過去7作とはかなり異色な雰囲気を出していました。私自身もこの作品を受け入れるのになかなか時間がかかりましたが、時間が空くと観たくなる作品であり、今では好きな作品となっています。

そんなEP8のサントラですが、再びジョン・ウィリアムズが担当しています。
EP7の時も「耳に残りづらい」等と言われていましたが、過去とは曲のスタイルを変えており、緻密にテーマ結び付けていく曲構成が個人的には大好きだったりします。
そんなスタイルが引き継がれた今作のサントラも、一曲ずつレビューしていきたいと思います。

※曲名の和訳は私が勝手に考えたものです。



1、Main Title and Escape (メインタイトル・脱出) John Williams
オープニングクロールとディカー戦の場面の曲(ファーストオーダー・ドレッドノート<フルミナトリックス>が破壊される場面まで)(一部異なる部分あり)。

毎回1曲目は長めになるのが恒例(?)なウィリアムズのサントラですが、今回もディカー戦の主要な部分を丸々入れてくれるのが嬉しいです(笑)。

2年ぶりに聴くことが出来たスター・ウォーズ(以下:SW)お馴染みの「メインタイトル」ですが、出だしの音はEP7と変わりませんでした。旧三部作は出だしの音を一作毎に毎回変えてきていましたが、やはり続三部作も新三部作と同じく三部作で統一させるようです。個人的にチープな印象を受けてしまってあまり好きでは無いんですよね・・・。ただ、EP7のサントラで耐性が出来たおかげか、今回はそこまで気になりませんでした。

メインタイトル直後のカメラが下に降りる部分では、「新たなる希望」(以下:EP4)のメインタイトル直後と同じフレーズが流れます。ここを同じにしたのは、おそらくEP4以来久々に「帝国(ファースト・オーダー)が反乱軍(レジスタンス)を追う」展開となっているからであると思います。
また、今作(2017年)がEP4の40周年に当たり、その記念といった意味を込めて使用したのかもしれません。意識しすぎず丁度良いバランスで使ってくれたのが嬉しいですね。

ファースト・オーダーの艦隊が現れる場面では、「カイロ・レンのテーマ(ファースト・オーダーのテーマ)」が流れます。このテーマがファースト・オーダー全体を象徴するテーマとして使われたのは何気に初めてな気がしますね。
EP7でもハックスがスターキラー基地で演説する場面等ではうっすらと流れていましたが、どちらかというと「カイロ・レン」を表すテーマとして流れていた場面が多かった気がします。
まあ、「帝国のマーチ」が「帝国」そのものと「ダース・ヴェイダー」の両方を表す使い方をしていたウィリアムズですから、これは当然の流れと言えそうですね。
しかし「カイロ・レンのテーマ」も最初はなかなか耳に残らなかったものの、SWの印象的なテーマとしてしっかり使われ、印象的な役割を果たしているところを見ると、やはりジョン・ウィリアムズの凄さを感じさせられますね・・・。

ポー・ダメロンがドレッドノートを攻撃する場面では、前作から使用されていた「ポー・ダメロンのテーマ」が流れます。前作でも序盤の<ファイナライザー>からの脱出場面や中盤のタコダナ戦で流れていましたが、そこまで曲のアレンジはされていませんでした。今作では場面に合うようにテンポが早めにアレンジされています
最後のまとめでも触れようと思っていますが、こういったアレンジをしてくるのも今までのウィリアムズとはちょっと異なった感じで、驚きますね・・・。好きです。(個人的には前作のスターキラー基地のオシレーター破壊場面をこんな感じに「ポーのテーマ」を組み込んでほしかったと思っていました。)

レジスタンス・ボマーの艦隊が現れる場面では、「レジスタンスのマーチ」が流れます。こういった場面でビシッとキメてくれる使われ方が最高です。
正直EP7を観た時はアレンジが難しく、次作で使用するのはなかなか難しいのではないかと思っていましたが、こういった場面で使う方向にシフトしてきたのは驚きでした。戦闘開始の合図ともなっているような曲でカッコいいです。

BB-8が<ブラック・ワン>のキャノンの故障を直す場面(4:21~4:31)では、前作の”ファルコン・チェイス”場面でお馴染みの「チェイステーマ」が流れています。こういったちょっとした場面で前作を思い出させてくれるような曲を流してくれるのは嬉しいですね。

ペイジ・ティコがボタンを押し、レジスタンス・ボマーがドレッドノートにプロトン爆弾を落とす場面(6:15~6:40)では、「シスの復讐」(以下:EP3)でアナキンとオビ=ワンがムスタファーで闘う場面の曲である「英雄たちの戦い」に似た曲がフレーズの曲が流れます。意識したものなのかは微妙なところですが、たしかに「英雄たちの戦い」の一部分のメロディにかなり似ています。
このモチーフはアニメシリーズ「クローン・ウォーズ」でも流れ、アナキンの闇落ちやダークサイドを連想させるものとして使われていましたが、ここにきて曲名の「Battle Of The Heroes」”ヒーロー同士の闘い”ではなく、”ヒーローたちの戦い”と再解釈して使用しているとしたら熱いです。
この後にポーがレイアに対し、「英雄が生まれた」と言っていることからも、このメロディは意識しているような気がします。
”絶望”を象徴していたような曲が、時を経て”希望”を象徴するような曲に生まれ変わったような意味にとれることにグッときますね。「死の英雄」という苦々しさをも同時に表す意味でも使用してる気がしますが・・・。

またポーがドレッドノートを攻撃する場面の曲がEP3冒頭のコルサントの戦いを連想させる曲調だったりと、今回は前作と比べて躍動感のある曲が多くなっているのも嬉しいポイントです。
個人的にEP7はちょっとゆったりした曲が多めで残念に思っていたので、またこのようなスコアを聴くことが出来て嬉しいです。

ドレッドノートが破壊され、その爆破にレジスタンス・ボマーが巻き込まれる場面(6:55~6:58)で、「フォースのテーマ」が流れます。ここでフォースとあまり関係無い場面ながらもこのテーマが流れるのは、「フォースと共に」ということを曲で表しているように思います。「ローグ・ワン」でもこういった使われ方をされていましたが、今作のテーマからも、こういった「フォースのテーマ」の使われ方は自然ですね。
思えば、EP7でもフィンがポーを救う為に接触する場面で、「フォースのテーマ」が流れていました。こういった一見フォースと無縁そうな人々にもこのテーマが使われるのが、続三部作の描きたいテーマでもあるように感じられます。

ちなみに、サントラに収録されているバージョンは、本編と異なり、ドレットノートがディカーに向けてキャノンを発射する場面や、ポーがTIEファイターを撒きながらドレッドノートの砲座を破壊する場面レジスタンスの戦艦<ラダス>がハイパースペースへジャンプする場面等の曲が収録されていない短縮バージョンとなっています。



2、Ahch-To Island (オク=トーの島) John Williams
~0:50・・・・オク=トーでレイがルークに元々ルークのものであったライトセーバーを渡す場面の曲(ルークがセーバーを投げ捨てる場面まで)。
0:50~1:44・・・レイがライトセーバーを捨てたルークを追いかける場面の曲(一部異なる場面あり)。
1:44~・・・レイに見られながら、ルークがオク=トーで過ごす場面の曲。

前作ではまだ確信がありませんでしたが、今回でも頻繁に使われていたことから、序盤に流れる曲が「ルークのテーマ」であることが確定しました。
今作のティーザートレーラーでも使用されていたことから、このテーマが重要なテーマであることは分かっていましたが、このテーマがEP7のTVスポットで流れていた時はこれが「ルークのテーマ」だとは思いもしませんでした・・・。
前作と同じ場面で同じ曲ながらも、曲の雰囲気を少し暗めにしてきているのが面白いですね。

「レイのテーマ」も勿論しっかりと流れます。ジョン・ウィリアムズめっちゃ気に入ってましたからね・・・(笑)。

3:14~からは、今作の新しいテーマである「ルークの隠遁」を表すテーマが流れます。今回の新しいテーマも好きです。観てる側からすると、島に引きこもってしまったルークを辛い姿だと思ってしまいますが、この曲が多少明るい印象を与え、「この島の方がルークにとって安心感を与えている」ことを示している役割を果たしているようにも思えます。

海に沈んだルークのXウィングを見る場面(1:33~1:44)で、EP5でルークがXウィングを引き上げようとする場面に似た曲が流れます。曲までEP5を連想させるように沈められたXウィングが映るのが切ないです。



3、Revisiting Snoke (スノークへの謁見) John Williams
スノークがハックスと話しているところにカイロ・レンがやって来る場面から、レンが自身のマスクを打ち砕く場面までの曲。

前作から使用されていた「スノークのテーマ」が全体的に流れています。そこまで目立った編曲等はされていなく、前作同様の曲調です。しかし、様々なテーマを絡めてきている為、曲としてはスノークの存在感を出しつつ表に出してこない効果が生まれていて良い働きをしていると思います。

また、カイロ・レンがマスクを破壊する場面等(2:38~)を中心に「カイロ・レンのテーマ」が流れます。やはり今回の「レンのテーマ」は非常にパンチがありますね。
マスクを破壊する場面はEP7のクレジットで流れていたものと同じフレーズの部分が流れています。ここ結構鳥肌立ったんですよね・・・。前作でもクレジットでしか流れないのは勿体ない程力強い曲だな、と思っていたら、まさか決意を固めて自身のマスクを破壊する場面にこの曲を持ってくるとは・・・。ピッタリすぎてビックリしました。

スノークがレンに向かって「新たなヴェイダー」と言う場面(1:11~1:20)では、「帝国のマーチ」が流れます。あれだけ旧三部作と新三部作で使いまくっていた「帝国のマーチ」ですが、続三部作ではこの場面や前作で焼けたヴェイダーのマスクが出てくる場面等のみで、ヴェイダーを表す場面以外には使われていないことにやはり驚きます。
何気に前作のテーマはサントラに収録されていなかったので、ウィリアムズの「帝国のマーチ」がサントラで聴けるのは、EP3の11曲目「Enter Lord Vader」以来だったりします。もちろん「ローグ・ワン」や「反乱者たち」等でも聴けますが、12年ぶりにウィリアムズ自身の「帝国のマーチ」をCDで聴けるのは嬉しいですね。

1:54~2:05では、「パルパティーンのテーマ」に似たようなモチーフが流れます。これに関しては、色々と言いたいことがあるので、後で別枠を設けて触れたいと思います。



4、The Supremacy (スプレマシー) John Williams
~2:29・・・カイロ・レンがTIEサイレンサーでレジスタンスの戦艦<ラダス>を襲撃する場面の曲。
2:29~・・・宇宙空間に飛び出されたレイアが、フォースを使って戻って来る場面の曲。

襲撃を受けたレイアが目覚め、フォースを使って戻って来る場面(2:29~3:33)での「レイアのテーマ」が非常に美しくて大好きです。
今回はクレジットで流れるものもそうなのですが、今までずっと聴いてきた「レイアのテーマ」を新たにスローテンポの曲調に変え、今までとは受ける印象が異なるようにしてきたのが非常に嬉しかったです。ここではハープ(?)での音から始まっており、今まで聴いたことの無いような「レイアのテーマ」を聴かせてくれました。
EP4やEP3のクレジットで流れていた「王女レイアのテーマ」を遂に本編部分で聴くことが出来たのも、非常に嬉しいサービスでした。
間に挟まる「フォースのテーマ」も、レイアの場面でこのテーマが使われていることを考えると感慨深いです。
場面自体には賛否両論があるようですが、こんなカッコ良く美しい「レイアのテーマ」を聴くことが出来ただけでも大変満足な場面に感じました。

ハイテンポの曲に合わせてアレンジされている「カイロ・レンのテーマ」も好きです。
テーマの展開が前作よりかなり上手くなっていて、余裕のあるウィリアムズの本気を見せてもらった気がします(笑)。

また、カイロ・レンがTIEサイレンサーを乗り回す場面の1:21~2:00辺りの曲は、EP7でタコダナにファースト・オーダーが攻め入って来る場面の曲と似ています。
フィンがレイにも付けてあるレイアのビーコンを拾う場面(3:42~)で「レイのテーマ」が流れるのも良いですね。



5、Fun With Finn and Rose (フィンとローズ) John Williams
ローズが電気ショックを浴びせて麻痺させたフィンを運ぶ場面から、フィンやポーらが極秘の潜入作戦について話す場面までの曲。

~0:41では、今回初めて登場した「ローズのテーマ」が流れます。
ただ、何となく「ローズのテーマ」と一括りに呼べるものでもない気がするんですよね・・・。
このテーマは、ローズの身に着けていたヘイシアン・メタルのペンダントが映る場面で主に流れます。これは、姉のペイジや、故郷のハイス・マイナーを思い出すアイテムです。
その為、このテーマに込められた意味として、「戦う理由」を示すテーマである気がします。
ローズは姉や故郷をファースト・オーダーに奪われたことが、自身の戦う理由となっています。

また、ローズはフィンにとって、レジスタンスが戦う意義を教える天使のようなポジションにいる存在です。今まで逃げる為、レイの為に動いてきたフィンは、ローズ(とDJ)と関わることによって、自身の行動が変化していきます。そのようなレジスタンスの多くの人々に共通する思いや、「何の為に戦うのか」ということについてを、「ローズのテーマ」として、このテーマが担っている気がします。



6、Old Friends (旧友) John Williams
~2:00・・・ルークが<ミレニアム・ファルコン>に入り、R2と再会する場面の曲。
2:00~・・・レイとカイロ・レンがフォースの結び付きにより初めて接触する場面から、ルークがレイを瞑想の泉に連れて行く場面までの曲。

R2とルークが再会する場面(0:46~0:56)で流れる茶目っ気溢れる「反乱軍のテーマ」や、R2がレイアの過去のホログラムを映す場面(1:12~1:31)で流れる「レイアのテーマ」等、妙に懐かしさを感じさせる使われ方がされているテーマらが素敵です。
特に、昔のルークらしさを思い出させる場面をこのように音楽でも表現してくれているのが嬉しいです。
欲を言えば、ホログラムのレイアが映る場面はEP4と同じような音源にしても良かったのかな、とは少し思いました。

3:25~3:33の部分が、「クローンの攻撃」(以下:EP2)でアナキンがシミの不幸をラーズ家から聞く場面の曲と似ている気がします。「ルークの隠遁テーマ」の一部だと思いますが、ちょっと反応してしまう部分でした。

また、瞑想の泉に入る場面(3:37~3:50)での曲調がEP5でのダゴバの場面と似ていますね。



7、The Rebellion Is Reborn (反乱軍は生まれ変わる) John Williams
本編未収録曲。

今回新しく登場し、メインテーマ的存在でもある「ローズのテーマ」「ルークの隠遁テーマ」の組曲です。クレジットで主に流れています。

先程5曲目「Fun With Finn and Rose」で「ローズのテーマ」がそれ以上の意味があると言っていたのには、この組曲の曲名が反乱軍のことを指していたことも気になっていたからです。

この組曲は、今を一生懸命戦っている人々を表している「ローズのテーマ」と、戦いから身を引いたルークを表す「ルークの隠遁テーマ」が重なるように流れます。また面白いことに、この組曲内でそれぞれのテーマは、
ローズ→ルーク→ローズ→ルーク→ローズ→ルーク→ローズ
と何度も繰り返し流れ、最終的に「ローズのテーマ」で終わる構成となっています。

これより、このテーマの構成自体が「Rebellion Is Reborn」を表しているような気がしなくもありません。
伝説であり、英雄であったルークは引退して去り、今戦っている人々に受け継がれる。
それこそ、「反乱軍が生まれ変わった」ことを指しているような気がします。
だからこそ一見関係無いように見えるこの2つのテーマが組曲として構成され、今作のメインテーマの位置付けとなり、クレジットの始めに流れるのだと思います。
(「ジェダイの帰還」(以下:EP6)では初めに流れるのが「イウォークのテーマ」である為、微妙なところではありますが・・・)



8、Lesson One (レッスン1) John Williams
ルークがレイにフォースについて教える場面の曲(一部異なる部分あり)。

優しげな「レイのテーマ」と「フォースのテーマ」が流れながら始まる曲ですが、レイが闇に落ちる場面(1:28~)でいきなりトーンが変わり、暗い曲に変化します。

この部分ですが、よく聴いてみると「レイのテーマ」を荒々しく編曲させたものだと分かります。特に1:28~1:45の部分が、EP7サントラの6曲目に収録されていた「Rey's Theme」の冒頭とかなり似通っています。
EP7公開後には、「レイのテーマ」と「帝国のマーチ」を関連付ける考察も出ていたぐらいでしたから、何となくやってきそうな気がしてましたが、本当に編曲させてくるとは思いませんでした・・・。

この部分は、音楽に詳しい人が反転だったり、音を切り取ったりと、もっと色々なことに気づきそうな部分である気がしますね・・・。EP7公開後に「レイのテーマ」を反転させると「帝国のマーチ」になるという考察等が出ていたにも関わらず「レイのテーマ」をシンプルにダークサイドバージョンにアレンジしてきたので、何となくまだ何か隠されてる気がしなくもないです。



9、Canto Bight (カント・バイト) John Williams
フィン、ローズらがマスター・コードブレイカーを探す為にカント・バイトを訪れる場面の曲(一部異なる部分あり)。

この曲、地味に大好きなんですよね・・・なんというか、中毒性があります(笑)。

EP4の「酒場のバンド」に似ていますが、打楽器系の曲が大きめになっているのが特徴的です。一方で「酒場のバンド」独特の音も聴くことが出来るのが嬉しいです。

しかしEP7のJ.J.エイブラムスが「ジョン・ウィリアムズは"映画のスコアに専念したい"と言っていたから、マズの酒場の曲は別に作った」と言っていたのですが、そう考えるとだいぶ今作では新テーマを大量に作る作業が既に済んでいる為、少々余裕が出たのでしょうかね。
そう考えると今作では全体的に曲にバリエーションが出ているのも頷けますね。

ただこの曲は、アリ・バホーゾ「Aquarela do Brasil」が元の曲となっています。メロディ等が確かにこの曲のものを使っていることが分かると思います。
SWのナンバリングシリーズで既存の曲を使用するのは初めてですが、ジョン・ウィリアムズの編曲のお陰もあってか、全く違和感が無いですね。
このページで聴けるものが、かなり分かりやすいと思うので、聴いてみて下さい。「play hi-fi」を押すと聴くことが出来ます。(音量にご注意下さい)

挿入歌繫がりで、今回はカント・バイトでフィンとローズがファジアーで駆け巡る一場面に映画「ロング・グッドバイ」の曲が使用されていました。これは先程のものと違ってそのまま本編に使用されています。ジョン・ウィリアムズが作曲であり、流れるのもほんの一瞬である為使用されたのでしょうが、かなり異例なケースであるだけに、正直驚きました・・・。



10、Who Are You? (君は誰だ?) John Williams
~0:24・・・(おそらく)本編未収録曲。
0:24~1:00・・・レイがジェダイの書物の置かれている木に入る場面の曲。
1:00~1:26・・・(おそらく)本編未収録曲。
1:26~・・・DJらがカント・バイトの刑務所を脱獄する場面の曲(一部異なる部分あり)。

この曲で特に注目したいのは、0:29~0:47に流れるモチーフです。実はこのモチーフ、EP7でマズ・カナタがフィンに対して「あんたの目は逃亡者の目だ」という場面でも流れています。
つまり、このモチーフは「真の姿」を表すモチーフであると考えられます。

EP7ではフィンも、レジスタンス兵という偽りの姿がマズ・カナタに見透かされ、逃げたがっている逃亡者であることを指摘されていました。一方この場面では、「レジスタンスを救う為に来た」と言っていたレイがルークに本当の来た理由を伝えます。どちらにも共通するものが、相手に「真の姿」をさらけ出すことです。
前作でも多少気になるメロディでしたが、まさかこういったキャラの心情にまでテーマを作ってきているとは思いませんでした・・・。

また、洞窟の場面では「帝国の逆襲」でルークが悪の巣に入る場面の曲とほぼそっくりな曲が流れていますね(1:29辺り)。やはりオク=トーの場面は全体的にEP5のダゴバの場面を連想させる曲が多い気がします。



11、The Fathiers (ファジアー) John Williams
フィン、ローズらが解放したファジアーらに乗ってカント・バイトを脱出する場面の曲(一部異なる部分あり)。

・・・「インディ・ジョーンズ」ですね(笑)。「魔宮の伝説」のトロッコで逃げる場面や、「最後の聖戦」のベニスをボートで駆け巡る場面、冒頭のインディの若い頃の逃走劇場面等を組み合わせたらこんな曲になる気がします・・・。

「ローズのテーマ」も流れますが、このテーマの挟み方も非常に「インディ・ジョーンズ」っぽいです。
アニメシリーズの「反乱者たち」でもケビン・カイナーが「レイダース/失われたアーク」のカイロでの場面に流れる曲をそのまま使ってきたりしていましたが、まさか映画でもこんな感じの曲を聴くことになるとは・・・。

1:40辺りの「ローズのテーマ」の終わり方が、「ポー・ダメロンのテーマ」に似た終わり方で終わっています。何となく、ローズやフィンが勇敢なポーの英雄像に似てきたことをそれとなく示しているように聴こえなくもないです(実際、今回のポーの行き過ぎた行動の場面では「ポーのテーマ」はほとんど流れず、対して前作のような勇敢な行動をしている場面ではしっかりと流れます)。



12、The Cave (洞窟) John Williams
~1:35・・・レイがMirror Caveに入り、自分の両親を確かめようとする場面の曲(一部異なる部分あり)。
1:58~・・・レイに問い詰められたルークが、ベンとの間にあった過去をレイに話す場面の曲(一部異なる部分あり)。

洞窟から抜け出したレイがカイロ・レンとフォースを通じて話す場面(1:36~1:56)の曲が、EP7でフィンがジャクーに墜落した後ニーマに向かう場面に流れる曲と少し似ています。
使われている曲もほとんど一緒ですし、もしかしたらこのモチーフで「孤独」を表そうとしたのかもしれないですね。
EP7ではフィンがポーを失って1人となってしまって孤独を感じており、今作ではレイ自身が「孤独を感じる」と言っています。



13、The Sacred Jedi Texts (神聖なるジェダイの書物) John Williams
ルークの前に霊体となったヨーダが現れ、雷で木を燃やす場面の曲(本編と一部異なる部分あり)。

ヨーダが現れる場面で、しっかりと「ヨーダのテーマ」が流れます。
今までわりと緊迫した曲が続いていたオク=トー一連の場面が、「ヨーダのテーマ」によって穏やかな場面に変わるのが良いですね。

中でも、今回の「ヨーダのテーマ」はテーマでしか流れなかった最後の部分(3:05~)が本編中で流れるというのが非常に印象的でした。

今まで「ヨーダのテーマ」はEP1・2・3・5・6と意外とかなり流れていたのですが、この部分のフレーズが流れることは1回もありませんでした。
EP9にまたヨーダの霊体が出る可能性がありますが、このテーマが流れることで、この場面がヨーダの幕引きとも受け取れる描写になっているようにも感じられます。正直こんな美しい退場の仕方をしてくれるのなら、EP9には出さなくても良いとまで思ってしまいますが、どうなるんでしょうかね・・・。

しかし今作は「レイアのテーマ」といい「ヨーダのテーマ」といい、ウィリアムズが以前コンサート用等として作ったテーマ単体の曲からのフレーズをそのまま持ってくるパターンを多く用いています。一歩間違えれば非常にカッコ悪くなってしまうところですが、しっかりとフィットするように入れてきているのが素晴らしいですね。違和感が全く無いです。

また、おそらくですが、ヨーダが雷で木を燃やす場面の曲(1:01~1:27)が、本編だとカイロ・レンがスノークを殺した時に流れる曲に差し替えられている気がします。



14、A New Alliance (新たなる同盟) John Williams
カイロ・レンがスノークを殺害し、レンとレイがプレトリアン・ガードと闘う場面の曲(スノークがレイをカイロ・レンの前に置き、殺すように命じる場面から)(一部異なる部分あり)。

ここで少し気になるのは、スノーク殺害時(1:17~1:29)に流れる「フォースのテーマ」が、EP7でレイがカイロ・レンを打ち負かした時に流れる「フォースのテーマ」とそっくりであることです。
別に深く考えるところではないのかもしれませんが、“本来なら自身よりも強いはずの者を打ち負かした”という共通点がある部分でどちらも流れているのが興味深いです。

プレトリアン・ガードと闘う場面は、結構続三部作っぽい雰囲気が出ています。どちらかというとEP7っぽい曲調ですね。
間に流れる「レイのテーマ」も良いです。出来れば「カイロ・レンのテーマ」も組み合わせてくれると最高でしたが、ここ一連の場面で流れないのは、”カイロ・レン”ではなく”ベン・ソロ”として動いているからでしょうか・・・。気になります。



15、“Chrome Dome” (”メッキ頭”) John Williams
フィンがファズマと対決する場面の曲(一部異なる部分あり)。

フィンとファズマと対決する場面(1:20~)で流れる力強い太鼓の音が非常にカッコいいです。
EP2のジオノーシス・アリーナでの戦闘場面に似ている気がします。
新三部作の頃のような力強い曲を聴くことが出来て非常に嬉しいです。



16、The Battle of Crait (クレイトの戦い) John Williams
クレイト戦一連の場面の曲(フィンの演説後、兵士が塹壕に並ぶ場面から、フィンがキャノンに突っ込もうとするところをローズが止める場面まで)(一部異なる部分あり)。

0:17~0:31辺りに流れる「ファントム・メナス」(以下:EP1)におけるドロイド侵略時のようにアレンジされた「レジスタンスのマーチ」がなかなかカッコいいです。こういうアレンジ最高ですね。

戦いの最中の1:53~2:12では、EP7でスターキラー基地のオシレーターを破壊する場面に流れるサントラ21曲目「Scherzo For X-Wings」のモチーフがテンポを速めた形で使われています。正直この曲はEP7の中でも一番不満のある曲だったのですが、今回はテンポを速めてくれたお陰か、結構気に入りました。こういうのが聴きたかったんですよ・・・(笑)。

同じく戦闘中の場面の2:01~2:06や3:35~3:43、5:31~5:49辺りでは、EP7の冒頭でポーが乗っているXウィングが撃たれる場面や、スターキラー基地のトレンチに入る手前の戦いの場面で用いられている曲が流れています。単作のみのモチーフかと思っていたので、戦闘のメインテーマっぽい形で使用されたのは結構意外でした。
全体的に木琴のような音が入っている部分は、EP3のコルサントの戦いを連想させられます。

また、今回特に耳に残るのは、一部で「ヒア・ゼイ・カム」として知られるEP4でのデス・スター脱出後の<ミレニアム・ファルコン>がTIEファイターの追撃を受ける場面の曲のアレンジが流れるところでしょう。
個人的にはEP5の小惑星帯での追跡場面で流れる「小惑星の原野」の方が適切だった気がしなくもないですが、この「ヒア・ゼイ・カム」はEP6のエンドア戦でも流れており、<ファルコン>をモチーフとするテーマとなってきていた為、このチョイスは適切だったのかもしれません。普段よりも重低音を存分に響かせたアレンジが良いですね。

ファルコンの銃座でレイがTIEファイターを撃ち落とす場面でもしっかりと「レイのテーマ」が流れますが、改めてテーマの使い方の丁寧さを思い出させられますね・・・。
これを新三部作で例えるとしたら、EP3のコルサント戦でアナキンが初めて映る場面でしっかりと「アナキンのテーマ」流れる感じでしょうか・・・。
(個人的に新三部作の曲は大好きなのですが、せっかくEP1で作った「アナキンのテーマ」がEP2以降ほとんど使わなれなかった点はかなり不満があります。主役のテーマですからね・・・これを上手く使えていれば曲がもっと面白くなっていたと思います)

他にも、4:51辺りでは、キャノンを表すモチーフが流れています。冒頭にドレッドノートがキャノンをディカーに向けて撃つ場面でも流れています。ジョン・ウィリアムズ、兵器にモチーフを付けるのが結構好きですね・・・(笑)。

フィンがキャノンに突っ込もうとする場面(5:50~)では、久々の大々的なコーラス曲を聴くことが出来ます。新三部作では「運命の闘い」や「英雄たちの闘い」等、コーラス曲を多用していたのに対し、EP7では「スノークのテーマ」ぐらいで、ほとんどコーラス曲が流れませんでした。この点で、EP7はちょっと物足りなさを感じていたんですよね・・・。
今回はしっかりと流してきてくれてホッとしました。
しかし出し惜しみしていたように思われるコーラス曲をあえてこの部分に大々的に使用したのは、やはり少々大げさな曲を流して「死」を予感させようとしたのでしょうか?
たしかに私も初見時はこの曲の効果もあってか、本当にフィンが突っ込んでしまうものと思っていました。
しかし、それだけでは無いようにも思います。
この「死」の表現に関するコーラスの使用は、EP1のクワイ=ガンやEP3のパドメやジェダイ騎士団、「ローグ・ワン」のスカリフ破壊等でも使用されており、どこか美しさも感じさせてしまうような役割を担っていました。
今回描いてきたテーマを考えると、この場面のコーラスには、「死」を美化したものとして捉えているフィンの心情を表す役割をも持っているのではないかと考えられます。この表現がこの後に交わされるフィンとローズのやり取りにより説得力を増すはたらきをもしているように感じられました。

何だかこの曲だけでめっちゃ書いた気がします・・・(笑)。語るポイントが多い曲はやはり楽しいですね。



17、The Spark (火花) John Williams
ルークの幻影がレイアの元に現れ、ファースト・オーダーのウォーカー軍に立ち向かっていく場面の曲(レイアが外縁部の同志からの助けが来ないことを知り、うなだれる場面から)。

この曲はやはり「ジェダイの帰還」(以後:EP6)以来久々に「ルークとレイアのテーマ」が流れる部分で泣きそうになりますね・・・。やってほしいと思っていたことをしっかりやってくれてとても嬉しかったです。

また、ルークが幻のハンの金のサイコロをレイアに渡す場面(2:02~2:15)では、「ハンとレイアのテーマ」も流れます。

この2つのテーマが連続で流れる構成は、EP6でヴェイダーと会う為にルークがレイアと別れ、ハンがやって来る場面の流れと全く同じとなっています。
そうなると、ルークがレイアとの再会後にカイロ・レンと対決する為に別れ、ハンがそばにいることを示すかのようにレイアにサイコロを渡す場面が、意図的に同じ流れに見えるように作っていると感じなくもないです。
この構成、狙っているとしたらかなり熱いですね・・・。実際のところ、映画でルークがレイアとしっかり話す場面はEP6のこの場面が最後である為、観ている側にとっても久々の再会となる場面を同じような構成にしてきたのは泣けてきます。

また、ルークがウォーカー軍の前に向かう場面では、「ルークのテーマ」を盛り上がらせています。この部分の曲ですが、「動」の盛り上がりというよりは、「静」の盛り上げ方をしており、観ている時に非常にゾクゾクしました。
もっと大々的に盛り上げることが出来そうなものの、あえてその限界を突破しないで一定のレベルをキープしていく微妙なバランスが非常に上手いと感じました。「伝説」というテーマの重みを感じます。



18、The Last Jedi (最後のジェダイ) John Williams
ルークとカイロ・レンがクレイトで対決する場面の曲(ルークがカイロ・レンの攻撃を交わす場面から)(一部異なる部分あり)。


大々的にコーラスを持ってきており、ファイナルステージ感、神話感を出しているのが非常に印象的です。
EP7はこれに匹敵する程コーラスが必要になる場面はありませんでしたね・・・。コーラスを入れなかったのは必然だったのかもしれません。
力強く流れる「カイロ・レンのテーマ」も震えます。


しかし、ここで個人的に最も熱くなったのは、ルークを殺そうと思ったものの幻だと気づき、取り残されたカイロ・レンが映る場面で流れる2:43~のフレーズです。
このフレーズ、EP3で分離主義者幹部を虐殺したアナキンが涙を流しながら太陽を見つめる場面で流れるフレーズとそっくりなんです。

しかもこのフレーズ、EP7でカイロ・レンがハン・ソロを殺害した後にも似たようなフレーズが流れています。


EP7公開時に「このフレーズが“後戻り出来ないことを示すもの”という役割を担ったフレーズではないか」と指摘しましたが、今回使用されたことで、ほぼ確定的となったと思います。


EP3でアナキンは一人になって既に後戻り出来ない段階に来てしまったこと示し、EP7でカイロ・レンがハンを殺したことで後戻り出来ない段階に来たことを示しています。そして今回は、2つの意味合いが込められていると考えられます。
1つ目は、カイロ・レンがルークを本気で殺そうとしたこと。
2つ目は、ルークが死んでしまったことで、カイロ・レンがルークに復讐する・再会する機会が失われてしまったことです。
個人的には1つ目を端的に示している可能性が高い気がしていますが、今後の展開を考えると、2つ目の意味合いをも含んでいるようにも感じてしまいます。


しかしホントにこのフレーズが再び使わていたのはビックリでした。しかもEP7よりも使われ方が顕著になっていて更に驚きましたね・・・。




19、Peace and Purpose (平和と目的) John Williams
ルークがオク=トーの双子の太陽を見ながら死ぬ場面から、<ファルコン>がハイパージャンプする場面まで。


ルークが死ぬ場面の「二つの夕日」がシンプルながらも、原点回帰しているような印象を受けて好きです。ルークの最後としては、これしか考えられないスコアだったと思います。


この後奴隷少年であるテミリ・ブラッグの場面へと続く為、やはりコケそうになる場面転換がちょっと残念ですね・・・。場面の伝えたいことは十分に分かるのですが、構成をもっとスムーズになるようにもう少し頑張ってほしかった気もします。
ただ、このテミリ・ブラッグの場面への転換が「今までの本編を“伝説”として語っていたもの」と考えると、若干唐突っぽく感じるこの場面転換も納得いくような気がします。




20、Finale (終幕) John Williams
カント・バイトでテミリ・ブラッグが<ファルコン>を見つめる場面から、エンド・クレジットまでの曲(一部異なる部分あり)。


最後の曲です。
曲名ですが、普段ならクレジット単体以外の場面が含まれる場合にはその場面にも曲名を付けていましたが、今回は「Finale」のみとなっています。
ネタバレを避ける目的なのか、特別感を出す目的なのか、どちらなのでしょうか・・・。


テミリ・ブラッグらがルーク・スカイウォーカーの伝説を語り合う場面では~0:10辺りまで「レイのテーマ」のようなフレーズが流れます。これは、レイのような「名も無き人」を表す為に使用したようにも感じられます。
そう考えると、クレジット最後の「レイのテーマ」も、レイだけでなく銀河のあらゆる人々に向けたメッセージを込めた意味合いにも取れる気がしてきます。


次に、クレジットの部分をまとめていきます。

サントラに収録されているクレジット曲は大抵本編と異なる、というのがもはや定番となってきているSWシリーズですが、予想以上に今回はサントラと本編で大きく異なっていました


まずお馴染みのメインテーマ部分ですが、今回もEP7と同じく短いバージョンでした・・・。
どうやら続三部作はこの方向で統一していくみたいですね・・・。ちょっと残念です。


今回の一発目のテーマは、やはり「ローズのテーマ」となりました。
間のキャリー・フィッシャーの追悼が出るところでは、ピアノアレンジの「レイアのテーマ」が流れます。この旋律・・・泣きますね・・・。しっかりと曲でも送り出してくれたこと、こんな美しいテーマを聴かせてくれたことに感謝感激です。


この後からが結構SWシリーズのクレジットとしては異色なんですよね・・・。
今までのクレジットはその作品で流れるテーマを組み合わせて作られていましたが、今回は「The Battle of Crait」で流れる曲をベースとした曲の再構成となっています。
そっくりではないですが、<ファルコン>がクレイトに駆け付ける場面をそのまま流したり、「ヒア・ゼイ・カム」を流したりするのも、今までとは異なるタイプである気がします。
正直そこはきちんと統一してほしかったので、結構不満に感じてしまいますね・・・。


続三部作以前のウィリアムズであれば、場面毎に全く新しい曲を作る方式であった為、戦闘場面をクレジットに入れても問題無かったのですが、今回は「レジスタンスのマーチ」や「レイのテーマ」がちょこちょこと入ってますからね・・・。
別にEP2の本編で「アクロス・ザ・スターズ」をそのまま持ってきたように、「The Rebellion Is Reborn」をそのまま持って来ても良かったように思います。


ちなみに、中盤で流れる「ヨーダのテーマ」は本編ではカットされています。まあこれはしっかり本編で流し切ってくれていたので、カットして正解だったと思います。(EP7の円盤化の時のようにソフト化した際に流してきそうな気もしないですが・・・)


5:30~6:20の部分も本編では収録されていません。この曲は、アミリン・ホルドが高速で<スプレマシー>に突っ込む場面とほぼ同じ曲となっています。

初期は入れる予定だったのか、単にサントラ用として作ったのかは不明ですが、収録されていない場面の曲を聴けるのは嬉しいですね。


「ヒア・ゼイ・カム」は、最初聴いた時は「これをクレジットにまで入れるのか・・・」とも思っていましたが、テーマ的役割を担ってきていることを考えると、この曲を入れるのはアリなのかもしれません。

ちなみに、サントラに収録されているものは本編で流れていたものとは少々異なったものであり、どちらかというとジョン・ウィリアムズがコンサート用に編集した「ヒア・ゼイ・カム」に近いものとなっています。


最後には「レイのテーマ」が流れます。このテーマのもう一つの意味するものについては先程述べましたが、ディズニー体制になってからの作品は、「最後の最後に主人公のテーマを流して終わる」という不思議な統一感を出しています。
EP7の終わりには「レイのテーマ」、「ローグ・ワン」の終わりには「ジンのテーマ」を流してきていました。今後は“主人公のテーマを流して終わる“という法則が出来るのかもれません。


あんまり深く考えていなそうですけど、「カイロ・レンのテーマ」が全く流れないのも結構気になりますね・・・。
サントラ最後の締めの曲となりますが、求めていたものと結構ギャップが大きい、個人的に少々残念なクレジットでした・・・。


全曲のレビューは以上です。




<音楽について>
最初にも述べましたが、続三部作のジョン・ウィリアムズは、今までのSWシリーズの曲と異なり、テーマを繋ぎ合わせて一つの曲を作る手法に変わっています。勿論今までの方が耳には残りやすいのですが、個人的には新しい手法の方が、キャラの心情の変化等が分かりやすく、より“映画音楽”としての意味合いが強まっているように思います。なので、個人的には続三部作の曲は大好きです。


また、EP7では新しいテーマの作曲に忙しかったと思われた為か、あまり編曲の少ない、レパートリーの少ない曲で少々物足りなさを感じていました。しかし、今回は前作で作ったテーマを繋ぎ合わせ、発展させており、聴いていて非常に楽しくなります。また、EP7で薄れていた「躍動感」「新三部作のようなコーラスによる盛り上がり」が復活したのも非常に嬉しいです。


中でもクレイト戦でのルークとカイロ・レンの対決場面での「カイロ・レンのテーマ」の響かせ方には鳥肌が立ちましたね・・・。前作でも使われていたものの、ここまで力強く、荒々しく、多少の切なさも感じられるような曲調に変化させてくれるとは思いませんでした。
是非ともEP9までジョン・ウィリアムズには頑張ってもらいたいです。


また、今作は旧三部作のテーマのオンパレード状態になっているのも凄かったですね。
・レイアのテーマ
・帝国のマーチ
・ヨーダのテーマ
・ハンとレイアのテーマ
・パルパティーンのテーマ
・ルークとレイアのテーマ

の全てが今作1本で聴けちゃいます。贅沢すぎます(笑)。




<サントラについて>
CDの収録時間ギリギリまで入れてくれる大ボリュームなサントラとなり、嬉しかったです。聴きたい曲のほとんどは入っていました。ただし、サントラ用に編曲されているものがかなり多い為、やはりコンプリート版等はどうしても求めてしまいますね・・・(EP2、EP3のサントラと比べれば全然良いですが・・・)。


また、めでたく今回もアカデミー賞推薦用のスコアが出た為、そちらについてまとめたレビューを書いた際に、入れてほしかったスコア等についてはまとめようと思います。




<おまけ>今作で流れる「パルパティーンのテーマ」について
今作では、パルパティーンが出ていないにも関わらず、EP6から使用されていた「パルパティーンのテーマ」が流れるという個人的に事件レベルの問題が発生していました。自分の中でもアンサーが出ていませんが、少しだけこのことについてまとめたいと思います。


まず、今回「パルパティーンのテーマ」が流れる箇所は、
① 最初にカイロ・レンがスノークに謁見した際に、スノークがカイロ・レンにフォースライトニングを浴びせる直前の場面。(サントラ収録、そっくりでは無いものの、似たフレーズは聴きとれる)


② ルークが過去のジェダイ騎士団についてレイに説明する際、“ダース・シディアス”の名を口にする場面。(サントラ未収録、若干聴きとりづらい①よりははっきり似ていると分かるレベル)


③ スノークがルークについての情報をレイから聞き出す場面。(サントラ未収録、大音量で流れ、「パルパティーンのテーマ」とはっきり分かる)


こうしてみると、パルパティーンと直接的に関係のある②の場面で流れていることから、ジョン・ウィリアムズがパルパティーンとの関連付けを意識してこのテーマを用いている可能性が高いことが分かります。そう考えると、このテーマを用いた理由として、


スノークがパルパティーンと関係するキャラであることを示唆したもの。


このテーマ自体の指すものがパルパティーンだけのものでなくなり、銀河の支配者、暗黒面の頂点に君臨するもの、最強のフォースの使い手、等を表すものに変わった。


パルパティーンとの関連性を匂わせる為、ミスリードの役割の為に使った。


の3つが挙げられるように思います。個人的にはスノークがパルパティーンと何らかの関連がある為に使った、ということにしてほしいのですが、EP9でスノークが復活しない限りその真実は映画では明らかにならなそうであり、結構このテーマが浮いてしまっている印象なんですよね・・・。

EP1~EP6を通して見ると、「パルパティーンのテーマ」が最も大きく流れるのがEP6のルークにフォースライトニングを浴びせる場面となっており、後に作られたEP1~EP3でもテーマが抑え気味の流れていたことで更にパルパティーンの最強感が増す構成となっていただけに、今回の使用は複雑な気持ちでした・・・。しかも③の場面でめっちゃ興奮するような雰囲気の曲を流されてしまった為に、なんだか悔しい気持ちなんですよね・・・。


一方、このテーマがパルパティーンのみを指すものでは無くなった、という可能性も無くはない気がします。続三部作では今まで使用されたスコアをもっと大きな視点で捉える使われ方がされているものもある為、一般的に「皇帝のテーマ」となっている以上、これがスノーク自身を指すことも可能になります。ただ、EP7から「スノークのテーマ」が作られ、今回も流れていた以上、そっちのテーマで盛り上げることが出来なかったのだろうか・・・とは思ってしまいます。


ミスリードの役割として使っていたら・・・流石にそれはやり過ぎだと思いますし、非常に残念な使われ方です。映画は後から見ても楽しめるようにしなくてはならない以上、スコアも同じく大事に使ってほしいというのが本音です。でも監督のライアン・ジョンソンが続編の展開を知らないようですし、この可能性も高い気がします・・・。


この他に考えられるのは、雰囲気が良いから使っただけである、というパターンですね。EP2でもアナキンがパドメにタスケン一族の虐殺を語る場面では、パルパティーン関係無しにこのテーマが大音量で流れています
ただ、続三部作のテーマの使われ方がかなり丁寧である以上、ここで無意味に「パルパティーンのテーマ」を使ってくるとは考えにくいですし、何らかの意味があるものだと信じたいです・・・。ジョン・ウィリアムズ・・・信じてますよ・・・。




「Star Wars: The Last Jedi」soundtrackストーリー曲順

1、Main Title and Escape

2、Ahch-To Island (~1:44)

3、Revisiting Snoke

2、Ahch-To Island (1:44~)

10、Who Are You? (0:24~1:00)

4、The Supremacy

6、Old Friends (~2:00)

5、Fun With Finn and Rose

6、Old Friends (2:00~)

8、Lesson One

9、Canto Bight

10、Who Are You? (1:26~)

11、The Fathiers

12、The Cave

13、The Sacred Jedi Texts

14、A New Alliance

15、“Chrome Dome”

16、The Battle of Crait

17、The Spark

18、The Last Jedi
19、Peace and Purpose
20、Finale



以上でレビューは終わりです。次はアカデミー賞用のスコアについてまとめようと思っているので、興味のある方は覗いていただけると嬉しいです。
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非公開コメント

レビュー楽しみに待っていました!
前作に比べて躍動感が復活と書かれていますが、まさしくその通りでしたよね!

映画自体に対してエモーショナルな作品だという評価がありますが、私も鑑賞中様々な
感情を持ちました。それに対して、ジョンウィリアムズの音楽がどれほど貢献しているかは
筆舌に尽くし難いですね。

各テーマの細かい解説を読んで、ジョンウィリアムズの凄さを改めて感じました…。
昔からジョンウィリアムズの大ファンですが、この年になって尚もこんなすごい
音楽を聞かせてくれることには感動しかないです…。

大晦日に、ハンソロのスピンオフのテーマ曲をジョンウィリアムズが作曲する
というニュースがありましたが、嬉しくて仕方がありません!
ぜひエピソード9でもジョンウィリアムズの曲が聞ければなと思いますね!

スノークのシーンで皇帝のテーマが流れたことに関しては、私も深読みして
良いのか、雑に使われたのかちょっともやっとしましたが、エピソード9を
見るまではなんとも言えませんね…。笑

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます!
読みづらい内容になってしまいましたが、読んでいただきありがとうございます。

今回はやはりSWっぽい感じがEP7よりも強くなり、「やっぱりジョン・ウィリアムズの作るSWの曲は良いな」と思えたのが嬉しかったですね。

「ハン・ソロ」のテーマをウィリアムズが手掛けるのは私もかなり楽しみです。数あるキャラのテーマがある中で、ハン・ソロには単独のテーマが無い為、ついにそれをウィリアムズが作るというのは結構熱いですね。
どんな感じの曲が来て、またそれをジョン・パウエルがどのように展開させていくのかが楽しみです。

「インディ・ジョーンズ」の5作目等も手掛けるみたいで、頑張りすぎて体調悪くしないか心配ですが、やはりEP9までは続けて頑張ってほしいですね。期待して待っていたいと思います。

「皇帝のテーマ」に関しては、色々な意見を聞いてとりあえず納得させていこうと思っています。カッコいいだけにモヤモヤするのが悔しいんですよね・・・(笑)。


No title

アカデミー賞用のサントラが出ているんですね??レビュー楽しみにしています。

Re: No title

suitakameさん、コメントありがとうございます!
今回も読んでもらえたようで、ありがたいです。

アカデミー賞用サントラのレビュー、もう少しで書き終わるのでお待ちください。
EP7、ローグワン以上に通常版と比べた時の細かな違いが多く、聴き比べが楽しいもののなかなか大変です(笑)。

プロフィール

ジョイス

Author:ジョイス
スターウォーズ、アメコミ、ピクサー作品などのサントラを紹介していきます!
日本でより多くの方にサントラの面白さが伝われば嬉しいです!

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